ケイ・クラフトは「マテリアルワールド」の堀部氏が世界中から集めてきた資材や堀部氏自身が企画、設計、製作している資材を使用しています。
その理由は「堀部氏の資材を見て一目惚れしたから。」
今ではケイ・クラフトには欠かせない存在である堀部氏と、代表の黒澤が対談をしました。皆様にも思いを伝えたいと思います。
代表黒澤(以下、黒澤)
僕自身、異素材のものを組み合わせたものが好きだった。そこで、堀部さんの作品を見たときに、現実に資材を作り上げている人がいるんだ!と衝撃を受けました。
この言葉にあるように、代表の黒澤は堀部氏の作品に一目惚れ。コーヒーブリックと呼ばれる堀部氏が考案した資材があります。それは、日々大量に廃棄されるコーヒーのカスを主原料としてなんと資材に生まれ変わらせているのです!実際の案件でもトイレの壁に使用し、コーヒーの香りがして、コーヒーの消臭効果を発揮。お客様がとても喜んでくれた経験が代表にはあります。
コーヒーブリックは、廃棄処理料を大幅に削減し、発生するCO2の削減にも寄与しています。このような環境問題に取り組むSDGsという観点においても、堀部氏の素晴らしい取り組みと姿勢が反映されています。
このような取り組みや姿勢に共感し、堀部氏と一生付き合っていきたいと感じたそうです。
堀部氏
プラスチックや木を伐採してつくるものは出来る限り避けたい。
環境問題に取り組んでいる堀部氏の強い信念を感じました。さらに、
堀部氏
アイデアやデザインなど切り口を変えることで、捨てられたものに命を吹き込むことができると考えています。黒澤さんが話してくれたコーヒーブリックはまさにそうで、飲まれたコーヒーは何杯で、そのカスやゴミはどこに行くんだろう。そう考えて自分で実験しているうちに、サプライヤー(仕入先)が見つかって、コーヒーブリックを作ろうとなったんです。
誰もが注目するものではなく、捨てられてしまうものや端材など、見過ごされていくものにフォーカスをすることで、新たな価値(命)を生み出している堀部氏の熱い思いが伝わってきました。
堀部氏ならではの”おもしろさ”を感じた部分がありました。
堀部氏
古着として売られているデニムですが、建築にファブリックがあっても良いなという発想でデニムタイルが生まれました。
世界中で着用されているデニム。いつかは使えなくなる時が来る。洋服としては難しいけれど、建材になら使えるかもしれない。というアイデアから生まれたのが写真のデニムタイルだそうです。
黒澤
一番の思い出は有馬富士カンツリークラブ(ゴルフ場)。壁に使用した大理石の大きさ、色、雰囲気全て希望通りでした。
この言葉にあるように、ただ大理石を利用するだけでなく、イメージにマッチした大理石を提案してくれる堀部氏のセンスに感動した黒澤。大理石を用いたものは世の中にたくさんある中で、堀部氏の資材だからこそ実現したという思いが代表にはありました。
改装前
改装後
黒澤
陰影を出せる。ライティングによっていかようにも表情が変わるところ。そしてゴルフ場という自然を相手にする場所で、自然のもの(大理石)を使う。そういったイメージを利用者の方に伝えたいというコンセプトにぴったりな大理石を用いることができた。これは堀部さんだからこそ実現したこと。
堀部氏
僕もゴルフをするのですが、受付、レセプションの品格がものすごく大事。その中で、作り物ではなく本物の素材且つインパクトがあるもので、うちが持っている商品の中では、提案した大理石が一番おすすめかと思った。
リニューアル前の写真を堀部氏に見せて、スタートしたゴルフ場「有馬富士」。リニューアル後は見違えるようなレセプションに。ケイ・クラフトの技術力と堀部氏の提案が掛け合わさった事例です。
黒澤
最近は、申し訳ないんですけど何でも堀部さんに相談してしまっています(笑)。 堀部氏の商品ではないものまで引き出しを持っていて、しかも”ドンピシャ”なものを提案してくれる。堀部さんなくしてケイ・クラフトなしと言える存在ですね。
現在では堀部氏を頼りにすることで、他にはない他と違うものが表現できるというのがケイ・クラフトの強みにもなっています。
堀部氏
人柄=会社柄ではないけれど、一番はそこだと思います。本当に良いものを作ろうとしている、プロとして形に残るものを残そうとしている。仕事の大小に関わらず、こだわっているところがお付き合いしている理由です。
堀部氏
こういった一つのパーツにも手を抜きたくないという精神がみえて、僕もそれに応えたいと思うから、波長が合うんだろうなと思います。
黒澤
歯科医院だけで8医院、数としては20ほど納めさせていただいているヒット商品ですね。見た人は、これどこで売ってるの?とみんな聞いてきます。僕は売ってないよって返すんですけどね。笑
堀部氏
日野さん(設計士・デザイナー)と一緒に、ショールームに行って、素材を選んだり、壁のサインを考えさせていただいたり、ポスターなども一緒に選ばせてもらいました。建材に限らず、トータルで関わらせていただいたことが良い機会になりました。
こういった提案をしてくださることで、一般住宅の床暖房に歯科医院で使用した床材を使う事例が生まれるなど、提案の幅がぐんぐん増えていったそうです。
堀部氏
僕は、素材だったり、デザインだったり、廃材を大切にするという軸の中でやっていきたいと思っている。黒澤さんも、地域に根ざして一つひとつの仕事に誠意をもってあたるというところが他と違う。それは安くするとかそういう部分ではないところの軸があると思うんですよね。
黒澤
そうですね、そういったことは常に意識していたいというところがありますね。
最後はお互いの軸を確認しあい、対談を締めくくった。